- すずしい
- すずしい【涼しい】(1)肌にいささかの冷たさを感じてここちよい。 さっぱりしてさわやかな気分がする。 「朝夕は~・くなりました」「湯あがりの頬(ホオ)に~・く風が当たる」﹝季﹞夏。 《涼しさや鐘をはなるゝかねの声/蕪村》(2)見た目にすっきりしていて清らかな感じだ。 (ア)物のさまがすがすがしい感じがする。
「色白く, 鼻筋通り, …見るだに~・しき美人なり/義血侠血(鏡花)」「秋の夜の月影~・しき程/源氏(常夏)」(イ)目にけがれがない。 目もとが美しい。 「~・い目」
(3)心中わだかまるところなく, さわやかである。「わがのちの世のうたがひなく, ~・しくおぼしやられ給ひつつ/浜松中納言 3」
(4)いさぎよい。 潔白である。「あら~・しの最期や/仮名草子・恨の介」
(5)いかめしい。「成風天の望に~・しく/海道記」
(6)つめたい。 寒い。「泉の水の清く~・しき事を聞き給ひて/今昔 1」
﹛派生﹜~げ(形動)~さ(名)涼しい顔自分にも関係があるのに, 何の関係もないかのような顔をしてすましているさま。 そしらぬ顔をしてしらばくれているようす。涼しき方(カタ)極楽浄土。「いかなる所におはしますらむ。 さりとも, ~にぞと思ひやり奉るを/源氏(総角)」
涼しき道極楽浄土へ行く道。「世に心とどめ給はねば…~にも, おもむき給ひぬべきを/源氏(椎本)」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.